2017/09/22 日経225種:20296.45 TOPIX:1664.61


グランビルの法則

 米国の有名な株式アナリストであるJoseph E. Granvilleが、移動平均線と株価の関係より導いた経験則は、「グランビルの法則」と呼ばれています。

 グランビルは1960年代に、ウォール街のハットン・デイリー・マーケット・ワイヤー通信社の記者でしたが、チャートの分析を通じて、様々な投資テクニック理論を唱えました。「グランビルの法則」は日本では60年代中頃に出版された『グランビルの投資法則』という本の中で紹介されたのが始まりと言われています。グランビルは、これ以外にもOBV(On Balance Volume)という出来高の増減と相場騰落の関係を折れ線グラフで表したものによって株価の動向を予測する方法も考案しています。

 移動平均は過去の株価の平均値をグラフ化したものであるため、株価が慢性的に下落あるいは上昇する場合を除いて、株価は移動平均線から乖離すると、移動平均線まで戻ろうとする動きを見せることになります。グランビルは株価と200日移動平均線の関連より、8つの法則を導きました。これがいわゆる「グランビルの法則」です。8つの法則は、4種類の「買いシグナル」と4種類の「売りシグナル」から成り立っています。

買いシグナル

1.移動平均線が下降した後で、上昇、あるいは横ばいとなった時に、終値がその平均線を大きく上抜きした時。(中・大勢の買い)
2.移動平均線が上昇を続けている時に、終値が平均線の下に来た時。(押し目買い)
3.終値が移動平均線を上回って推移しており、平均線に近づく下落を見せたが、結局平均線を下抜かずに上昇した時。(押し目買い)
4.移動平均線が下降を続けている時に終値が下落し、平均線から大きく下離れした場合、平均線に向かって短期的な反発の可能性がある。(短期的・消極的自律反発)

売りシグナル

5.移動平均線が上昇した後で、下落、あるいは横ばいとなった時に、終値がその平均線を大きく下抜きした時。(中・大勢の売り)
6.移動平均線が下落を続けている時に、終値が平均線の上に来た時。(戻り売り)
7.終値が移動平均線を下回って推移しており、平均線に近づく上昇を見せたが、結局平均線を上抜かずに下落した時。(戻り売り)
8.移動平均線が上昇を続けている時に終値が上昇し、平均線から大きく上離れした場合、平均線に向かって短期的に反落する可能性がある。(短期的・消極的修正)

 グランビルは200日移動平均線を用いて「法則」を発見しましたが、移動平均の期間の取り方によって結果はかなり異なります。短期の移動平均線は値動きに敏感に反応するため、売買のシグナルが多く発生しますが、例外(ダマシ)が多くなりがちです。逆に長期の移動平均線の場合にはダマシは少ないが値動きに対する反応が鈍いため売買チャンスを逸するいう欠点があります。このため、移動平均線には25日以上の期間をとるのが一般的です。また、日々の終値と200日線の代りに、短期平均線と中期平均線、あるいは中期平均線と長期平均線で考える場合もあります。
 なお、事例のうち特に4と8は、例外の生ずるケースも多々見受けられます。グランビルの法則はあてはまる場合も多いのですが、絶対的なものではありませんので、これだけで株価の動向を判断するのは危険です。


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